情報誌CLIENT2022年4月号では、生活や業務に深くかかわってくる税制改正や省令改正等についての情報を掲載しております。その中から、医療法人の業務に直接影響のあるデジタル化に向けての省令改正について本ページでご紹介いたします。
- スタッフの自己啓発について
- 「事業復活支援金」について(誌面にてご確認ください)
- 賃上げ促進税制の活用について
- 老後資金の形成について ― つみたてNISA
- ご存じですか?相続登記が義務化されます
- 扶養の範囲について
- <税制改正>住宅ローン控除
- 医療法人の事業報告書等 デジタル化へ向けて省令改正へ
医療法人の事業報告書等 デジタル化へ向けて省令改正へ
現在、医療法人では毎会計年度終了後3ヶ月以内に下記1から6の【事業報告書 提出書類】を、紙で都道府県知事に届け出ることになっています(医療法第52条第1項)。また、届出のあった事 業報告書等については、都道府県に請求して紙で閲覧することができます(医療法第52条第2項)。
事業報告書 提出書類
- 事業報告書
- 財産目録
- 貸借対照表
- 損益計算書
- 関係事業者との取引の状況に関する報告書
- その他厚生労働省令で定める書類
今回の社会保障審議会医療部会において、医療法人の事業報告書等の届出事務・閲覧事務のデジタル化について、厚生労働省より省令改正の方向性が示されました。
政府方針等における指針
- 事業報告書等の届出についてアップロードによる届出・電子的な閲覧を可能とすること
- 届出データが集積されたデータベースを構築すること
- 届出内容を公表する全国的な電子開示システムを構築すること等
今回提示された指針では、届出事務は令和4年度から、閲覧事務は令和5年度から実施できるよう、省令改正を行うとしています。
令和3年4月~令和4年3月末を会計年度からシステムへの電子媒体アップロードによる提出が可能になり、閲覧については令和5年度から都道府県ホームページ等で可能になる計画です。
各情報がデータベース化されることで、理事長が他の医療法人の監事をしている、複数の医療法人が同じ監事であるなど、都道府県は実態を把握できるようになります。また、自宅のパソコンから閲覧可能になり、今よりも閲覧のハードルが低くなります。