クリニックの設備が古くなってきたので新しいものと交換しようと思います。大型の医療機器 はディーラーでの下取りや引き取りができなくなったと聞きましたが、小型の医療機器であれば 持って行ってくれるのでしょうか。 |
クリニックで使用している医療機器にはCTなどのレントゲン装置、ファイバースコープなどの検査機器、歯科用ユニットのように移動させることが難しいものから簡易的な診察台や手術台、血圧計や心電計のように小型で持ち運べるものなど大小さまざまなものがあります。 |
これらを手放す際は「産業廃棄物」の処分にあたりますので、小型のものであっても【産業廃棄物搬出、一時保管、分解・分別、廃棄処分の許可】を持たないディーラーが扱うことはできません。専門の産業廃棄物処理業者に依頼する必要があります。
■ 一例 歯科医院
引用:日本歯科器械工業協同組合:『歯科医療機器の廃棄物処理に関するガイドライン』※引用元と弊法人における利害関係はございません。
環境省では、『感染性廃棄物とは、人が感染し、若しくは感染するおそれのある病原体が含まれ、若しくは付着している産廃物又はこれらのおそれのある廃棄物をいう。』と定めています。医療機関から排出される産業廃棄物には『感染症廃棄物』が多い点に特徴があります。- 医療行為等によって廃棄物となった脱脂綿、ガーゼ、包帯、ギブス、紙おむつ、布おむつ
- 注射針、注射筒、輸液点滴セット
- 体温計、試験管等の検査器具、有機溶剤
- 血液、臓器・組織
処理業者を選定する上での注意
産業廃棄物処理業者は自身でインターネット検索や、自治体へ問合せすることで探すことができますが以下の点に注意しましょう。
- 都道府県知事の許可である「産業廃棄物収集運搬業」の許可を取得しているか。
- 感染性廃棄物については「特別管理産業廃棄物収集運搬業」「特別管理産業廃棄物処理業」の許可を持っているか。
- 適切に処理したことを証明するマニフェストを発行しているか。マニフェストとは、廃棄物の処理が適正に実施されたかどうか確認するための書類です。処理業者は、このマニフェストに対して委託された業務をいつ完了したかという情報を記載して返送することになっています。
不法投棄等のトラブルを防ぐためにも業者選びは慎重に行いましょう。