所得拡大税制とは
所得拡大税制は、中小企業者等が前年度より給与等を増加させた場合、通常その増加額の15%を法人であれば法人税、個人事業主は所得税から税額控除でできる制度です。
令和3年度税制改正により、法人であれば令和3年4月1日以降に開始される事業年度、個人事業主であれば令和4年度分から制度が変更となり、改正前より摘要できるケースが増えると予想されます。
令和3年度税制改正
■改正ポイント①:適用要件を雇用者給与等支給額(役員を除く適用年度の全ての国内雇用者)に簡素化
改正後の適用要件:雇用者給与等支給額(該当年度)/雇用者給与等支給額(前年度)≧1.5%増加
雇用者給与等支給額のみで判定するため、該当年度に新規雇用した従業員も判定に含めることができます。
■改正ポイント②:上乗せ要件(25%の税額控除)の見直し
改正後の適用要件:雇用者給与等支給額(該当年度)/雇用者給与等支給額(前年度)≧2.5%増加
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教育訓練費前年比10%以上増加
もしくは経営力向上計画の認定を受け、この計画に基づき経営力向上が確実に行われた証明を受けていること
雇用者給与等支給額のみで判定するため、継続雇用者のピックアップをすることがなく判定作業が簡易になります。
■※注意点
計算の際は雇用調整助成金等、給与に充てるために他者から支払いを受けた金額は控除されます。