新しく歯科衛生士を採用しようと考えております。久々に求人サイトに募集の登録をしたところ、以前より給与の水準が高くなっており驚きました。現在の歯科衛生士の給与の相場はどのくらいなのでしょうか。 |
歯科衛生士の給与は少しずつ増加傾向にあり、2016年と2019年とを比較すると月収で1万円以上増加しております。 現在、求人サイトでは27万をスタートとしている歯科医院も多く中には30万円以上の求人もあることから、 歯科衛生士の給与水準が高くなっていることが伺えます。 |
2020年の歯科衛生士の平均給与
2021年5月に厚生労働省より発表された2020年度の賃金統計によると、全国の歯科衛生士(医院規模が10人~99人)の平均給与は351万円と前年の358万円に比べ減少致しました。賞与は、約8万円増加したのですが、月収が約1.2万円減少するという結果となっており、ここ数年は増加傾向であったことを考えるとコロナ禍による稼働減少が大きく影響している事が想定されます。
稼働率の減少によって月収がマイナスになり、コロナ禍での勤務に対する慰労のために賞与をアップする歯科医院も多く、その結果が反映されたものと想定されます。
歯科衛生士の平均給与の分布
都道府県別※100名以上医院含む
都道府県 | 月給 | 賞与 | 年収 |
茨城県 | 264,000 | 311,200 | 3,479,200 |
埼玉県 | 260,800 | 528,200 | 3,657,800 |
千葉県 | 254,300 | 641,500 | 3,693,100 |
東京都 | 275,700 | 618,100 | 3,926,500 |
神奈川県 | 307,300 | 1,041,800 | 4,729,400 |
年齢別
年齢 | 月給 | 賞与 | 年収 |
20~24歳 | 233,800 | 290,300 | 3,095,900 |
25~29歳 | 247,300 | 452,100 | 3,419,700 |
30~34歳 | 264,500 | 561,600 | 3,735,600 |
35~39歳 | 278,900 | 598,700 | 3,945,500 |
40~44歳 | 267,500 | 597,100 | 3,807,100 |
45~49歳 | 283,200 | 514,700 | 3,913,100 |
50~54歳 | 301,500 | 513,700 | 4,131,700 |
55~59歳 | 255,600 | 529,900 | 3,597,100 |
60~64歳 | 278,200 | 639,300 | 3,977,700 |
都道府県別では、東京都より神奈川県の方が年収は高いという結果でした。但し、神奈川県の回答数が20人分と統計としては少ない母数の為、一定の医院の給与の設定が高いだけの可能性がある事に注意が必要です。
また、都道府県別の統計には100名以上の医院の数字が含まれておりますが、医院規模が大きくなればなるほど、平均給与も増加していく傾向にあります。
しかし、年齢別の統計から分かるように、30歳を境に平均給与が27万円近くとなっており、求人サイトに出るような給与水準は決して高いというわけでもなさそうです。月収27万円以下の場合でも、就業時間が短い、福利厚生が充実している等給与に現れないアピールポイントを前面に出していくと良いかもしれません。