オンライン資格確認の顔認証付きカードリーダーの申請について検討しています。マイナンバーカードの保険証利用はどの程度広まっていくのでしょうか? |
マイナンバーカード(以下、マイナカード)が保険証として利用できる予定でしたが、2021年3月末から本格運用を開始するというスケジュールが先送りされることがきまりました。(2021年4月1日時点の情報です) |
マイナンバーカードの保険証利用とは?
このシステムは、「医療保険のオンライン資格確認システム」を導入した医院が利用できるもので、患者がマイナカードを医療機関に設置された顔認証付きカードリーダーにかざすと、保険診療を受ける資格があるかどうかを確認できる仕組みです。
患者様にとっては、窓口での手続きの簡便化の他、マイナポータルで確定申告の医療費控除ができるなどのメリットがあります。
トラブルにより本格運用先送り
2021年3月4日から一部の医療機関や薬局(24都道府県の合わせて54医療機関)で試行運用を始め、2021年3月末には医療機関等の6割程度での導入を目指した本格運用を開始する予定でした。
ですが、保険証に記載された情報と一致しないなど、患者の情報が正しく確認できないトラブルが相次いだため、厚生労働省は本格運用を先送りする方針を固めました。
誤りを自動的に見つける昨日を加えるなどシステムを改修した後、2021年10月までの本格運用を目途として発表しています
今後の見通し
オンライン資格確認の顔認証付きカードリーダーを申請している歯科診療所は、目標の60%に対して2万6885施設、全体の37.9%(2021年3月21日時点)と低い水準です。
しかしながら地域差があり、最も高い福井県では75.2%にも上ります。また全体では1か月前と比較して7717施設、10.9ポイント増加しており、着実に申請件数が増えていることが伺えます。(日本歯科新聞2021年4月9日)
マイナカードの交付枚数率は令和3年3月時点で26.3%と昨年の15.5%と比較しても着実に普及していることが分かります。[「マイナポイント事業」によるポイント付与は、当初の2021年3月末から2021年9月末に延長されていることもあり、交付枚数率はさらに向上していくと思われます。
システムトラブルは心配ですが、マイナカードを利用した行政等手続きの簡便化はさらに促進されるでしょう。オンライン資格確認システム導入に関するご相談は、担当までご連絡ください。
※参考:総務省「マイナンバーカード交付状況について」