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会計税務消費税増税によって、保険診療中心の医院でどの程度の影響があるのでしょうか?

2019.9.1

Question 10月より消費税が8%から10%へ引き上げられた場合、保険診療中心の医院でどの程度の影響があるのでしょうか?
Answer 保険診療中心の医院でも、自由診療、歯ブラシ等の物品販売があれば、課税収入の金額に対して、預かる消費税の金額が増えます。

消費税の増税による影響シミュレーション

下記の表は、各医院の消費税課税対象となる課税収入(②)に対する消費税増加(③)と、消費税が発生する経費に対する消費税増加(⑦)を比較した一覧表になります。

保険診療中心の医院でも、自由診療、歯ブラシ等の物品販売があれば、②課税収入の金額に対して、③のとおり、預かる消費税の金額が増えます。

経費については給与やスタッフの社会保険料には消費税がかかりませんが、医薬仕入・外注技工は保険診療に対する原価か、自由診療に対する原価かということは関係なく、全て医薬仕入と外注技工の支払いに消費税がかかりますので、2%の増税分は影響を受けます。家賃、水道光熱費、電話等の通信費、ホームページや求人の広告料など、他にも多くの経費で消費税が増加します。⑦の通り、課税仕入れに対して支払う消費税の金額が増えます。

医業収入 保険診療割合 課税収入(自費収入等) 消費税増加2% 医薬仕入外注技工 諸経費 課税仕入(④+⑤) 消費税増加2% 差引(③-⑦) 所得への影響
A個人歯科 5,700万 87% 740万 15万 965万 1,120万 2,085万 41万 △26万 △2.6%
B個人歯科 7,000万 80% 1,400万 28万 1,400万 800万 2,200万 44万 △16万 △0.8%
医療法人 1憶 90% 1,000万 20万 1,400万 2,000万 3,400万 68万 △48万 △2.4%

【預かる消費税の増加③】と【支払う消費税の増加⑦】の差額が上記の⑧となります。


課税売上が1,000万円、課税仕入が2,000万円くらいの医院では15万円くらいの支出増加となります。

医院の所得への影響としては1%くらいの影響の医院が多いようです。ただ、保険診療割合が90%近い医院では課税仕入れで支払う消費税の影響がおおきくなり3%くらいの影響という結果になる医院もありました。

反対に自由診療割合が高く、課税売上高が大きい医院では、預かる消費税の金額が大きくなりますが、最終的には納税するため所得への影響はない結果となります。

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