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院内感染対策費の増加について/医療トピックス

2021.7.1

吉村大阪府知事の発言が話題になりましたが、歯科医院ではコロナウイルスのクラスター発生は耳にしません。先生方の日々の努力の賜物に他なりませんが、ウィズコロナの今、歯科医院の衛生用品費が増加傾向にあります。

衛生用品費が35%増加

日本歯科医師会が発表した「院内感染対策費に関する調査報告書」によると、院内感染対策によって歯科材料費は1か月10万円増加し、特に衛生用品は対前年比35%増となっています。

平均値
令和3年1月 令和2年1月 対前年度比
歯科材料費 571,125円 478,144円 1.19
┗ うち衛生用品費用 101,388円 75,083円 1.35

対策のための新規購入物品費は平均90万円

また、これまでより高いレベルの感染防止策の強化が求められていることから、新規購入および購入予定の物品にも院内感染対策に必要な機器が並んでいます。

滅菌中は器具の使用ができないので、ドリルなども多めに準備しておく必要がありますが、昨年はドリルの発注に生産が追い付かない時期がありました。今もまだ、発注してから納品まで時間がかかっているケースがあります。また、感染対策として口腔外バキュームを設置する傾向もあります。

平均値
購入数 購入額
オートクレーブ 1.0 389,250円
口腔外バキューム 1.5 705,355円
換気システム・空気清浄機など 2.5 342,683円
自動検温装置 1.4 46,334円
パーテーション等 1.7 44,571円
令和2年度新規購入物品合計額(平均値) 905,158円

診療時間も増加し、経営の効率化が求められる

院内感染対策に関わる費用の増加については、感染拡大防止支援金が追い風になった側面もありますが、問診等を含めた診療時間等にも増加の傾向が見られます。

受付時の検温、患者間の消毒といった感染対策のための作業が増えたため、全体の診療時間の増加につながったと考えられます。

平均時間
令和3年1月 令和2年1月
予定予約枠時間 30.7分 28.8分
受付から会計までの総時間 40.8分 37.8分
次の患者誘導までの時間 7.1分 4.3分

感染対策のためのコストが増え、診療時間も増加したとなると、求められるのは経営の効率化ではないでしょうか。現在の高い水準の感染対策を維持しながら進められるのは、予約システムや自動会計システム、在庫管理システムを活用した受付・会計の効率化が策の一つとして考えられます。

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